②バイオエタノール

トウモロコシやサトウキビなどを発酵させて作ったエタノール。自動車燃料等に
使う。原料の植物が成長過程で二酸化炭素を吸収する為、石油や石炭のように一
方的に二酸化炭素を排出するだけではない。
バイオエタノールを日本で大幅に生産拡大するためには非食用バイオマス(生物
資源)の活用と耕作放棄地などの活用である。
稲わらなどの農産物非食用部、林地残材・製材工湯残材などの木質資源、廃食油
からのバイオ燃料生産は、農林水産物の活用可能性を広げ、循環型社会の構築を
推進する。
農地が荒れると元に戻すためには時間が掛かるので、出来るだけ荒らさずに作物
を植え、食料として利用できるようにすることが重要である。
バイオ燃料の利用急増を背景に、原料のトウモロコシ、小麦、大豆などの穀物
場が高騰している。その影響はマヨネーズやオレンジジュースなどの身近な食品
にまで及んでいる。また耕作地拡大に伴い水資源枯渇や、生態系への悪影響など
、負の側面も考えないといけない。
欧米では、食料自給を達成し、余剰作物や休耕地の有効活用方法としてバイオ燃
料生産が行われてきた。日本では食料自給率は40%であり、余剰作物はほとん
どない。食糧を生産し食料自給率を上げるべきである。
また、食糧と競合しない原料として、木屑も、各地にバイオマス発電施設が建設
され、すでに不足しつつある。山には、間伐も出来ず放置された膨大な木質バイ
オマスがあるが、国産材の利用拡大など地道な努力により木材搬出量を増やさな
ければ、
端材などをエネルギー利用することは困難である。
まず、国産材の利用を増やすことで、日本のバイオマス利用も拡大することができる。